別府市竹細工伝統産業会館のホームページ

A.九州の竹林面積は、全国の約4割を占めており、マダケが6割、モウソウチクが2割、ハチクが1割で、この3大竹から構成されています。
また、大分県は、マダケの竹林面積及び生産量が日本一で、別府竹細工では、マダケ、モウソウチク、クロチクの作品が多く使用されています。

A.竹取物語といえば、源氏物語に「物語の出で来はじめの祖（おや）なる竹取の翁」とあるように、9世紀後半から10世紀前半頃にできた日本最古の物語です。
竹取の翁によって光輝く竹の中から生まれたとありますので、私たちはそれなりの太さを持つ「孟宗竹」を想像します。
そして孟宗の若竹には注意していないと見逃すくらいの産毛のようなものが生えており、雨の湿気で信じられないほど光輝いて見えることがあります。
しかし、孟宗竹は中国から江戸時代に入ってきた外来種であり、この物語が成立した1200年も前には日本になかった竹なのです。
それでは「光輝く竹」とは一体何なのかということになりますが、それは「淡竹」に間違いないのではないかと思われます。
淡竹の特徴として白く粉が吹いたように見える竹表皮があります。
そのような竹に何かの拍子に日の光が当たった瞬間「光輝く竹」が現れ、かぐや姫が誕生したのです。

A.1世紀頃から既に「かご」や「ざる」が使われていました。
「別府竹細工」の起源は、人皇12代景行天皇が九州熊そ征伐の帰りに別府に立ち寄った際、シノダケ（ヤダケ）の多いことを発見してメゴ（茶碗籠）を作ったことが始まりと言われています。その後、室町時代から行商に使う籠が生産されるようになり、江戸時代から大きく発展していきまして、温泉地の別府に湯治客が訪れて使用する「かご」や「ざる」など竹製品が生活用品として販売が盛んになったことや土産品として定着してきたことから、現在に至っています。

A.竹製品、竹細工は大事にお使いいただき、正しく保管していただければ、何十年と長きにわたってご愛用できます。
お手入れ方法や注意点につきましては、製品によって異なりますが、日用品の竹箸、キッチン道具、竹ざる、竹かごについて、ご使用後に水洗いをされる場合、しっかりと水分をふき取ったあと直射日光を避けて風通しのよい場所で十二分に乾燥させることがポイントになります。
竹は自然素材ですので浸け置き洗いや食器乾燥機などのご使用は避けてください。
また、ビニール袋など通気性の悪いものに入れての保管はカビの原因となりますので注意が必要です。